Copytrack(コピートラック)という会社から一方的な請求が来たので共有します
目次
結果から:正当な反論が出来たので1円も払わずに済んだ
本件の一部始終を簡単にまとめると以下の通りです。
・私ではなく、私の取引先の会社(A社とします)が請求されました。
・A社宛に「あなたのホームページに無断で画像が使われています。これは著作権侵害です。ライセンス料として日本円で約6.75万円支払えば許してあげます。今から消しても無駄です。無視したら訴訟手続きを進めます」といった内容の手紙とメールが届く。
・無視していると催促メールがどんどん届く。
・あまりにもしつこいので画像の利用ライセンスを提示すると一件落着
・脅しとも取れる方法で一方的な請求をしてきたのにも関わらず謝罪も一切なし
Copytrack(コピートラック)とは?
Copytrack(コピートラック)とは簡単に言うと世界中で画像の無断使用を見つけ出し、著作権者の代わりにライセンス料を徴収するサービスです。無料で利用でき、訴訟手続きに入っても費用がかからないため著作権者にとっては優しいサービスであると言えるでしょう。
スパムじゃないの?
残念ながらスパムではありません。コピートラックからのメールを無視した結果内容証明が送られ、訴訟に至ったケースもあります。
今回のようにしっかりとライセンスを所持しているのにも関わらず追及をされるのは迷惑極まりないですが、無断使用をしていた場合は無断利用者が悪いです。ただし、コピートラックもやり口が強引過ぎると感じます。
調べてみるとグレーな気も、、
コピートラックが非弁行為に当たるのではないかという意見も散見されます。
非弁行為とは弁護士法第72条で禁止されている行為で、内容は以下の通りです。
“第七十二条 弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。“ e-GOV 法令検索より引用
著作権者と無断利用者の間に立って示談金の交渉をすることは違法行為となるようです。
コピートラックはあくまでも「事後ライセンスの購入提案」として料金提示しているので非弁行為に当たらないという内容の主張をしています。
しかしながら、やっていることの実態は示談金要求と大差ないです。しかもメールを無視すると金額を釣り上げて数万円→数十万要求してくるみたいです。事後ライセンスの提案なのであれば、メールを無視しただけで支払金額が跳ね上がるのはおかしいです。
納得できない請求金額
コピートラックが事後ライセンス料として提案してきた金額は、今回のケースですと約6.75万円でした。その金額はヨーロッパの正当な相場計算により算出されたと主張していますが、adobestockで無料体験登録すればタダでライセンスを獲得できる画像です。
今回は向こうが主張してきた侵害期間2021年2月よりも前からライセンスを持っていたのでそのまま提示して事なきを得ましたが、仮に事後ライセンスということでAdobestockに無料体験登録してライセンスを取得し、提示したらどんなリアクションだったでしょうか?
これは私の感想ですが、こちらの提案に対して対応をしてしまうと「交渉行為」となり非弁行為に当たるので「こちらが提示した金額を払え、さもなくば訴訟する」しか言ってこないと思います。
著作権侵害をする人が一番悪いのは確かですが、「侵害をしていない人にもいきなり請求」「交渉の余地がなく一方的な請求」をするのはいかがなものかと思います。
コピートラックから連絡が来た時の対処法
1.ライセンスがある場合は提示する
→とにかくしつこいので面倒ですがライセンスがある場合は提示して終わらせましょう。
2.とりあえず静観する
→画像1枚くらいだったら裁判費用のほうが高くなる可能性があるため、訴訟してこないかもしれません。著作権侵害したとは思えない、納得できないという方は一旦待ちの構えでいきましょう。
3.弁護士に相談する
→無料相談の範囲で弁護士に相談し、今後の行動についてアドバイスをもらいましょう。
4.ライセンスを取得して提示する
→昔フォトストックサービス等でライセンスを取得したがアカウントを削除してしまい、現時点で証明できないという場合は再度登録してライセンスを新規取得してみましょう。相手は事後ライセンスの購入を提案してきているのでそれを提示して相手の反応を待ってみるのも手です。
5.反論する
自分は著作権違反をしていないという根拠と自信がある方はメールに反論しましょう。反論することで連絡が来なくなったという方もいます。
6.著作権者に連絡する
コピートラックから送られてくる文書には著作権者の情報も一部記載されています。自分が著作権侵害をしていると自覚がある方は著作権者本人に謝罪をし、画像を削除したうえでライセンス料金について交渉してみましょう。ただし、全く対応してくれないことも考えられます。