起業時に真っ先にエンジェル投資家を頼るリスク

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エンジェル投資家のマッチングサイトは注意して利用する必要があります

エンジェル投資家とは、起業資金や運転資金が必要な人たちに対して出資をしてくれる、主に個人投資家のことを言います。

私も「〇ァウンダー」や「〇ッドエンジェル」といったサイトに登録して起業家側、投資家側両方のアカウントをつくり利用してみた経験がございます。

今回は主に起業家側の視点に立って記事を書きます。

カモにされがちな起業家、、

エンジェル投資家のサイトにおいて、本気で出資を考えて利用している投資家は少ないです。具体的な数字では明言できませんが、体感で1割を切っています。

質の悪い出会い系サイトと一緒で、起業を夢見ている知識のない人をターゲットにした業者や詐欺師が目立ちます。

どんな業者や詐欺師がいるのか

私が実際に目にした内容の一部は以下の通りです。

・カードローンで資金調達をしてそのお金を起業資金に充てるように勧める金融業者

・カーローン、時計の物品ローンなど、高額な物品をローンで購入させてすぐに売却し、残った現金を資金に充てるように勧める業者

・上記の企業に紹介して紹介料を受け取りたい自称投資家のブローカー

・出資詐欺(出資にあたり預かり金や登録料などを要求する)

実際に何人かと会いましたが、ポンジスキームの投資案件を紹介してくるなど散々な目に遭いました。

サイトの仕組み上、起業家側が不利なシステムになっている

投資家は全ての機能を完全無料で使えて、起業家は月々おおよそ1万円の課金をしないとメッセージを送ることができないという仕組みがメジャーです。

または、「メッセージ1通につきいくら」と設定されているサイトもございます。

月々1万円も支払っているので何とか出資を受けたいと、冷静な判断能力を失ってしまう起業家もいます。(これまで3名ほど詐欺にあったとご相談をいただきました)

運営は我関せず

運営としてはあくまでもプラットホームの提供をしているだけなので、投資家と起業家間のやり取りやトラブルに関しては干渉しないというスタンスです。

そのため、何かトラブルがあったとしても深い対応はしてくれません。

事実、「〇〇ウンダー」では詐欺師が野放しになっていました。

投資家サイドからみた起業家

お花畑な考えをしている起業家がかなり多いです。

例えば。以下のような事例がございます。

・東京ドームほどのスポーツ施設をつくり、そこでテニスのスクールを開きたい。開発資金と運転資金で6億円ほど必要。場所はまだ決めていない。過去にテニススクールを経営した経験はないが、現役でコーチをやっている。

・インスタに代わるオシャレなSNSをつくりたいから1000万円必要!アプリの作り方や収益などはよくわからないのでこれから考えます!

・必ずもうかるマイニングマシーンがあるのでお金を出資してください!

など。

夢や理想はかなり高いものを持っていますが、知識や経験が追い付いていないという方が多い印象です。(中にはしっかりした方も勿論います)

情熱や覚悟が足りないのでは

融資は一切考えていないという方がいます。

投資であれば失敗しても返済義務が無いからです。本当に自分のビジネスを成功させる自信と覚悟があれば融資でも喜んで飛びつくと思いますが、、

まずは公庫や金融機関に融資申請するべき

私も昔は頭お花畑のひとりでした。

しかしながら、実際に公庫や信用金庫(保証協会)から融資を引こうとしたときに「数百万円借りるのにこんなに苦労するのか」と痛感いたしました。

事業計画書や収支計画書、税金や支払い等の書類提出、銀行口座の中身チェック、鬼のような質問攻めの面談を複数回(公庫は1回)

こうした苦労の先にやっとの思いで融資が引けるのです。

事業計画書すらもつくっていない起業家に1千万円、1億円投資するわけがありません。

創業融資は金利も1%~3%くらいでしょうか、とにかく低金利なので使わない手はないと思います。

融資は嫌で投資のみを希望している場合でも、まずは創業融資に挑戦するべきです。融資が引けたらそのお金を使わなければ返済できますし、金融機関から融資を引ける実力があれば投資家からも出資してもらえる可能性が上がります。

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